このページでは動画配信サービスとして便利なビデオオンデマンド(=Video On Demand=VOD)意味と選び方をわかりやすく紹介します。
これによってVODの選び方について失敗する可能性を大きく減らすことができます。
マンガ、アニメ、映画、動画の閲覧はVODを利用することで料金が安くなりますから、利用してみてはいかがでしょうか。

VOD(動画配信サービス)のおすすめと選び方
そもそもビデオオンデマンドとは、視聴者が自由なタイミングで好きなコンテンツを見ることができる動画配信サービスを意味します。
実店舗のDVDは貸し借りに手間がかかりますが、ビデオオンデマンドはインターネット配信ですので一度契約さえしてしまえば見るのに手間はほとんどかかりません。
VODを見るのに必要なモノ
VODを見るのに必要なモノといったらインターネット回線と、インターネットに対応した受像機1台だけ。
必須とは限りませんが、他に決済手段としてクレジットカードもあった方が便利。
とくに無料期間の適用を受けるにはクレジットカードかスマホが必要という場合は多いです。
無料期間内に解約すれば料金請求は発生しません。しかし、無料期間中でも追加料金の発生するコンテンツを利用したら料金請求はクレジットカードやスマホに行きます。
このようにユーザーにクレジットカードやスマホで登録させると、VOD会社はユーザーを識別できます。これによってVOD会社としてはユーザーに無料登録を何度も利用させないようにすることができます。
無料期間の契約であっても支払い方法を登録する必要があるのは、VOD会社が不正を防止するためです。
テレビで見る場合は他に別売りの機器が必要になることもあります。
最近のテレビには買った時点でVODを見るためのアプリが入っています。この場合、利用したいサービスに登録すればVODがすぐに利用できるようになります。
あるいはPlayStation4を使えばVODの映像をテレビに映し出すことができます。
4k映像のようなデータ量が多い動画の再生は、回線速度やデータ容量もそれに対応した高性能のものでないと動画が止まってしまう場合があります。
テレビやパソコンなどご自宅から4k映像を視聴する場合のネット回線は光ファイバーを選ぶと安心です。
とくに最近では自動的に回線を判別して最適な画質で再生してくれます。

2つの再生方式:ストリーミングとダウンロード(オフライン再生)
次に、VODの再生にはストリーミングとダウンロードという2つの再生方式があります。
ストリーミング再生とは動画や音声をダウンロードしながら再生することを意味します。
ストリーミング再生はダウンロードと再生が並行しているため待ち時間は少なめ。
ある一つの動画を見終わって次の動画に行く場合、その動画を保存しなければデータ容量は膨らまないため、データ容量を気にする方はストリーミング再生にしましょう。
しかし、インターネットに常に接続していないとストリーミング再生は使用できません。
一方、ダウンロード再生は動画や音声をデバイスにダウンロードし終えてから見ることを意味します。
データをデバイスにダウンロードしてあるのであれば、ネット環境がないところや移動しながらでも再生することができます。
これによって、たとえばネット環境がない通勤電車や飛行機の中でも動画を見ることができるのです。

当然、ダウンロード再生はダウンロードできるだけの空き容量がないと利用できません。
さらにダウンロード再生には著作権上の問題から視聴期限や本数制限がついています。
というか、一部のVODはダウンロード再生に対応していません。

注意
違法サイトにある、動画、電子書籍、音声などを無料ダウンロードすると高確率でウィルスに感染します。
ダウンロードの類はちゃんとした企業サイトを経由して行うべきです。
VOD各社の共通点・メリット
次にVOD各社の共通点を見ていきましょう(たまに例外あり)。
以下の共通点はほぼメリットといえるものばかりです。
- ダウンロードしてもウィルスに感染しない
- 広告や字幕は入らない(外国映画の字幕はのぞく)
- スマホはもちろん、大画面のテレビで視聴する際も高画質・高音質(古い思い出の作品もキレイな画質で見ることができる)
- 画質は調整できる(上位の画質はYouTubeよりも格段に上)
- 貸し借りの手間なし(外出しなくても視聴可能)
- 入会金も延滞料金なし
- レンタルDVDのようにすべて貸し出し中で借りれない、ということがない
- スマホ、パソコン、タブレット、テレビ、どのデバイスでも視聴可能
- 動画配信サービスのサイト内では、作品名、ジャンル、制作国、おもな制作者、おもな出演者の名前などで検索できる
- 過去に映画館やテレビで放映された作品が配信されるのが基本だが、一部には生放送の音楽ライブやスポーツ中継もある(前者はDVDに近い感覚、後者はテレビに近い感覚)
- CMは基本的には存在しない
- 早送りと巻戻しと一時停止が自在にできる
- 倍速機能はできるVODとできないVODとがある(デバイスによって可否がわかれる場合もある)
- レジューム機能がある(前回の続きから再生できる)
- レコメンド機能がある(過去に見た作品からオススメ作品が示される)
- アカウントごとに視聴履歴がつくられる(削除できる)
- 気に入った動画をマイリスト(お気に入り)として登録できる
- 成人向け作品は視聴を制限できる
- 見放題作品と、作品ごとに視聴料を支払うタイプ(PPV)とがある
- 映画やドラマなどはレンタルDVDよりも早いタイミングで視聴可能になりやすい
- 各社は他社では配信していないオリジナル作品をもっている場合がある
- 支払い方法はさまざまだが、クレジットカード決済は全社に使える
- 初回限定で無料視聴期間を設けている場合が多い
このようにVODはレンタルDVDを利用して視聴するよりも明らかに便利です。
そのためレンタルDVD市場は右肩下がりですが、VOD市場は右肩上がりとなっています。

VODのデメリットと大人の事情
次にデメリットを見ていきましょう。
VODのデメリット
- 高画質だけにネット環境やデータ容量を整えることが必要(画質は多少落とせるが)
- 配信作品は変わりうる
- 基本料金は月ごとの定額制なので動画を見ないとしても契約し続けていると料金をとられる
- 録画は基本的にはできない
- ガラケーで見ることはできない
他にメリットにもデメリットにもなる特徴もあります。
たとえば、かつて日テレで放映されていた『家なき子』という人気ドラマは過激な描写があるためテレビでの再放送がありませんが、Huluでは見ることができます。

一方、フジテレビで放映されていた『古畑任三郎』という刑事ドラマには権利上の都合からいってVODでは見ることができない回がありますが、DVDなら見ることができます。
このあたりは大人の事情がいろいろ絡んでいるわけです。
VODは特化型と総合型がある
次にポイントになるのはVODには特化型と総合型があるということ。
特化型とは、
- アニメ
- スポーツ
- 特定のテレビ局が放映した番組ばかり
など特定分野に特化したVODを意味します。
そしてアニメ専門VODの中にはディズニーだけに特化したものあります。まあディズニーは普通の実写映画もつくっていますが。
一方、総合型とは一つの契約でさまざまなジャンルの動画を見ることができるVODを意味します。
会社・サービスによっては電子書籍や音楽の配信もセットになっています。
単身者は特化型でも総合型でもいいと思いますが、複数人で同居している方は総合型の方がさまざまなジャンルが見れていいと思います。
同時視聴について
総合型のVODは同時視聴に対応している場合があります。
同時視聴とは、同じ一つの契約(アカウント)で複数の端末で同時に動画を再生できる機能のこと。
同時視聴ができるのであれば、たとえば親がテレビで『タイタニック』を見ているとき、子どもはスマホで『名探偵コナン』を見ることができます。
家族で1つのVODを契約するときは同時視聴ができる方がいいのです。
ただし、同時視聴ができないVODでもダウンロード再生を使えば、同じ時間帯に別の動画を見ることができます。
これは実質的に同時視聴と同じです。
総合型が力を入れるところ
なお総合型はさまざまなジャンルがそろっていますが、
- 最新作
- オリジナル作品
- 日本国内作品
- 海外作品
- 年齢制限作品
のどれに力点を置いているかは会社によって異なります。
基本的に外資系のサービスは海外作品が強く、日系のサービスは日本国内作品が強い傾向にあります。
当たり前ですが、あなたが見たいジャンルの動画がより多くそろっているVODを選びましょう。

総合型VODの料金と作品数を比較
次に総合型VODの料金と作品数を比較します。
特化型VODは特化分野がたがいに異なりますから比較しにくいです。
ひと月の定額料金(税込み) | ※料金システム | 配信動画数 | 無料期間 | 同時視聴 | |
U-NEXT | 2149円 | 見放題とレンタル | 約21万本 | 31日間 | 4台 |
dTV |
550円 | 見放題とレンタル | 約12万本 | 31日間 | できない |
Hulu | 1026円 | 見放題とレンタル | 約6万本 | 2週間 | できない |
【フジテレビオンデマンド】![]() |
976円 | 見放題とレンタル | 約4万本 | 1か月 | できない |
Amazonプライム・ビデオ | 500円 | 見放題とレンタル | 約1万4000本 | 30日間 | 3台 |
Netflix | 864円~1980円 | 見放題のみ | 非公開 | なし | 料金プランによる |
※表中の料金システムについて、「見放題のみ」とある場合は定額料金だけで見放題になる作品しかありません。一方、レンタルとは定額料金と別に料金を支払わないと見ることができない作品のこと(=1本ごとの課金)。
一般に最新作はレンタル作品になりやすく、ある程度時間が経った作品は見放題になりやすいといえます。
つまり、見放題しかないVODは最新作に欠けますが、レンタル作品もあるVODは最新作もかなり配信しやすいのです。
この違いは大きいですよ。

総合型VOD各社の特徴
最後に、上の表で示した総合型VOD各社の特徴を紹介します。
特徴が多すぎて迷う人は赤字だけを見れば大丈夫。
U-NEXT
- 動画は20万本(見放題18万本、レンタル2万本)を配信するなどトータルの配信動画数は日本最多クラス
- 新作の映画やドラマの配信時期が業界最速クラス
- 定額料金は高いが会員は毎月1200ポイントもらえる(ポイントは新作視聴や電子書籍に使える)
- 古い洋画や邦画も充実
- 電子書籍57万冊(うちマンガ30万冊)を配信
- 電子書籍の購入においては最大で40%が翌月にポイント還元(ポイント消費での購入は対象外)
- 雑誌が追加料金なしで読み放題
- 倍速機能がある
- スマホやタブレットにはダウンロード可能
- 民放各局の人気テレビ番組を追っかけ配信
- アダルト専門ではないのにアダルトがあり、視聴制限ができる
- 海外コンテンツの中では韓流ドラマに強い
- アニメは過去の名作から最新作までそろっている
- NHK作品もポイント消費で見ることができる
- 同時視聴が4台、そして3つアカウント追加ができるためファミリーに向いている。
-
-
参考U-NEXTの値段や評判をわかりやすく紹介
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dTV
- 定額料金は業界最安クラスだが、その割に配信動画数は多い
- 一部の作品はレンタルとして別に課金
- ドコモ配信だがドコモユーザー以外も利用可(PCやテレビでも視聴可)
- ゲーム機からは見ることができない
- 海外コンテンツは偏りがなくバランス重視
- アニメも映画も古い作品はとくに多い
- アダルトはない
- ダウンロード可能
- 倍速機能がある
- 音楽コンテンツが充実
- 最新映画の先行オンライン試写の特典に加え、人気作品のオリジナルグッズが当たるチャンスあり
- 同時視聴はできない
31日の無料期間内に解約すれば料金は請求されません
-
-
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Hulu
- 同時視聴はできない
- 無料期間はやや短い
- 定額料金で見放題になる動画と、その都度課金されるレンタル作品とがある
- 昔の名作映画はそれなりに多い
- アダルトはない
- 日テレ作品に強い(巨人戦の生放送もある)
- 欧米の海外ドラマは多いが、中韓のドラマは少ない
- 幼児向けのアニメや知育番組が充実
- 一般向けアニメは王道物が多い
- 1つのアカウントでデバイスの登録台数が無制限
- ダウンロードできるのはスマホやタブレットだけで、パソコンやテレビにはダウンロードできない
- マルチプロフィール機能がある
- 一部の作品には字幕ガイドがある
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フジテレビオンデマンド


- アニメも含めてとにかくフジテレビ系で制作・放映した作品に強い(フジテレビ系の独占タイトルは5000本以上)
- フジテレビ系列以外の作品はやや少ない
- オリジナル作品も配信
- 一部の作品はレンタルとして別に課金
- 電子書籍も配信(ジャンルはマンガ、雑誌、小説、写真集)
- 毎月1300ポイントがもらえ、レンタル作品や電子書籍の購入に使うことができる
- マンガ以外の雑誌130誌は追加料金なしで読み放題
- 電子書籍のポイント還元率が最大40%とかなり高い
- ダウンロードや同時視聴はできない
Amazonプライム・ビデオ
- 定額料金は安い
- 一部の作品はレンタルとして別に課金
- 動画本数は少ない
- アダルトはない
- オリジナル作品も配信
- お急ぎ便やお届け日時指定便といった配送特典がつく(配送特典がメインで、動画はオマケとも)
- 200万曲以上の音楽が聴き放題
Netflix
- 見放題動画のみ
- 料金プランが選べる(プランによって画質と同時視聴の機器数が異なる)
- 欧米のオリジナル作品に強みをもつ
- ドラマも映画も欧米作品が多い
- 日本のドラマやアニメはやや少ない
- アダルトはない
- 無料期間はない
※Netflixをのぞくと無料期間は各社1回はありますから、この期間を使って試してみましょう。無料期間内の解約は問題ありません。