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『のび太の海底鬼岩城』の考察と感想【大長編ドラえもん】

2020年4月25日

今回、考察と感想の対象として取り上げるドラえもん映画は『のび太の海底鬼岩城』です。

バギーとテキオー灯が活躍する映画として知られています。

原作の初めの方では夏休みのキャンプ地としてのび太としずかが山を、ジャイアンとスネ夫が海を主張していますが、映画版だと逆を主張しています。

おそらく映画版は、尺やストーリーからいってジャイアンとスネ夫がバミューダの宝目当てに寝返る展開の方がやりやすかったのでしょう。

海底鬼岩城の考察と感想

それはさておき、ドラえもんたちが海底をバギーで走り回ったり、プランクトンを利用してバーベキューをしているシーンなどはとても楽しそう。

バギーは22世紀の中古機械とは思えないほどひねくれた性格をしていて面白いです。

これに関して、しずかがバギーをかばうために言い放った「機械にいい悪いを区別する力はないわ。命令されたから走ったのよ」という冷静な一言が印象的。
バギーはヘッドライトからオイル漏れを起こす人間じみた機械だよね。

戦争の影響がリアルに感じられる映画

この映画でとくに気になったのが、海底鬼岩城は宇宙小戦争と並んで冷戦の影響が強く感じられること。

それは、作中の古代でアトランティス(大西洋の連邦)とムー(太平洋の連邦)が激しく争っていたことによく表れています。

やがてアトランティスは核実験の失敗によって滅びたものの自動報復コンピュータによる鬼核弾(核兵器)が残ったとされます。

これはドラえもんとは思えないほどリアリティがあります。ムーの法廷で出てきた侮辱罪や国境破りの罪なども非常に現実的です。

ただ、バミューダの放射能バリアが地中まで伸びているかをカメレオン帽子で確かめたシーンがありましたが、現実的に行くならジェットモグラを実験体に使うべきでしょう。

わざわざ生身の人間が生死をかけてまで実験する必要はありません。

ムー連邦はわざと発展しない道を選んだ?

ムー連邦は7000年前の時点で高度な文明を築いていたにもかかわらず、現代のムーは大して発達していないように見えます。エルの武器もしょぼかったですしね。

古代の大戦の原因は文明の発展に原因があると考えて、わざと文明を発展させないようにしてきたのかもしれません。

その割に海底人がテキオー灯をもっていたのは謎ですが。

ファイナルファンタジー10でも機械に頼らないとする宗教があったな。
現代のアメリカにもアーミッシュっていう現代文明に頼らない人たちがいるよね。

ドラえもん至上最高のイケメンはエル

ムー連邦といえば、本作ではエルが仲間になってくれました。

金髪・碧眼であることから地上世界の西洋人と近い人種なのでしょう。正直言って見た目はイケメンの中のイケメンです。日本誕生のククルよりもイケメンだと思います。

そのうえ法廷では「同じ海底人としてぼくは恥ずかしい!」と涙ながらに言い放ってドラえもんたちへの配慮をもとめるなど性格までイケメンです。

しかし、エルはポセイドンのところに行く際の装備が剣だけっていうのが貧弱すぎます。あんなのは地上世界でいうと中世・宗教戦争時代の装備です。

ポセイドンは地球をコテンパンに破壊できるほどの機械ですから、それ相応の装備が必要なのに。

バミューダトライアングルのバリアがあるため大きな兵器の持ち込みは難しかったのでしょうが、エルはもっと重装備で行くべきでした。

海底鬼岩城は独特の怖さがある

また海底鬼岩城という映画は怖さも充実しています。

具体的には沈没船、巨大イカ、バトルフィッシュ、鉄騎隊、バミューダ海域に沈んだ飛行機と船などです。

とくにのび太は巨大イカとバトルフィッシュの存在に一番最初に気づいたのに誰からも信じてもらえなくてかわいそうだった。

ジャイアンとスネ夫にいたっては暴走の果てに死んだように見えましたし、しずかは大ボスの生贄になりかけたくらいです。

大人でも楽しめる映画

海底鬼岩城は全体的に冷戦を反映しているためか、雰囲気が暗いといえます。

これはドラえもんのリメイク版映画が基本的に明るいこととは対照的です。

しかし、旧ドラ映画は大人も楽しめる要素が入っています。

この作品でいうと、大陸棚、マリアナ海溝、陸から海に戻った生物、海底文明、自動報復コンピュータといった要素です。

こういう教育的な要素を入れてくる子ども向け映画って貴重な存在だと思います。

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