エンタメ考察

リトルスターウォーズの考察と感想

2020年5月8日

今回は宇宙小戦争と表記してリトルスターウォーズと読ませる映画『ドラえもん のび太の宇宙小戦争』の考察と感想をお伝えします

ジャイアンがライオンのマネ(メトロ・ゴールドウィン・メイヤーのオープニング)をして始まるあの映画です。

ついでにいうと終盤のドラえもんの戦い方は『キングコング』を思わせます。

ジャイアンのモノマネはコミカルですが、全体的に上映当時の冷戦感とスターウォーズ感がにじみ出る映画となっています。

同じドラえもんの『宇宙漂流記』も『スターウォーズ』と似ている部分があるんだよな。藤子先生はスターウォーズが好きだったのかな。

宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)の考察と感想

まず注目したいのがしずかちゃんのワガママ。

のび太が「宇宙大戦争を撮ろう」ということでしずかちゃんを誘ったのに、しずかちゃんは「そんなのつまんないわ」「夢がない人嫌いよー」といってメルヘン路線に変えさせたからです。ドラえもんも最初はのび太のプラモ路線を支持していたみたいなのに。

普段、のび太はしずかちゃんに迷惑をかけることが多いですから、たまにはしずかちゃんのワガママを受け入れるべきなのでしょう。

新しいメルヘンをつくろうとする中でのび太がもってきた悪役(本当は正義)としてもってきたロボットはガンダムっぽい色とボディでしたね。

ちなみに映画版だと出木杉が発火装置を提案・作成した経過が省略されていますが、マンガ版だと描かれていますよ。

スネ夫の機械と資材があるとはいえ、ドラえもんの道具を使わずにあれだけの発火装置を短時間でつくりあげた出木杉は天才です。出木杉の名前は英才だけに。

このときの爆発の効果音が宇宙戦艦ヤマトの発射音に似ているんだよな。

ウサギの紛失

次に気になったのがウサギのぬいぐるみの紛失。しずかちゃんは泣いてしまったくらいです。

ウサギのぬいぐるみがなくなっても、とりよせバッグでつかみ取るか、タイムテレビで探ればすぐに見つかるはずです。またスモールライトを紛失してからもビッグライトを使えば簡単に解決しますが…、まあそれはなかったことにしましょう。

このように序盤はしずかちゃんの子どもっぽさが目立ちますが、終盤のしずかちゃんは異星の無人戦闘艇に涙を浮かべながら向かっていきました。

冷静に考えたら小学生の女の子でありながらあの勇気はスゴイと思います。

この点、スネ夫は無人戦闘艇を前にして弱気になっていた。スネ夫はのび太相手には強気なのに。

小さくなったらやってみたいこと

次に気になったのがパピのこと。パピは8歳で大学を卒業した天才であり大統領です(おそらく大統領就任は10歳)。

しかし、そんな天才級の大統領ならスネ夫の家の庭で発火装置が飛び交う中、他人のウサギのぬいぐるみを操りながら戦車の前に飛び出したりしないと思うのですよ。

幼稚なんだか大人びているんだか訳の分からないパピを見ていると、もしスモールライトで自分が小さくなれたら、どんなことをやりたいか妄想します。

でも、大人になってからそういう妄想をすると犯罪っぽい内容ばかり出てきたりします。

お風呂をプールにして遊んでいたのび太たちや、しずかちゃんの牛乳風呂の発想は純粋なのに(原作ではメロンを食べていた)。これが少年と大人の違いか。

ドラコルルは頭がいいのか?

次に気になったのがピリカ星の悪徳長官ドラコルル。悪知恵が利くとされます。

ドラコルルはギルモア将軍の部下ですが、ギルモアよりも賢い模様。現実世界でも国家元首より側近の方が賢いなんてことはよくあります。

ちなみにドラコルルの近くにいる兵士の声は中尾隆聖さん(のちのフリーザ様)です。

ドラコルルはスネ夫のプラモデルを地球人の兵器と勘違いしていましたが、プラスチック製の小さな模型よりも大きくて重量のある自動車や飛行機が地球にはたくさんあるのがわからなかったのでしょうか。

ドラえもんの側にしてもラジコンを改造して対抗するよりも現実の戦車や戦闘機をフエルミラーで量産してから改良した方が強力な兵器になります…。まあこれもなかったことにしましょう。

PCIAのスパイホタルはジャイアンの尻ポケットに入った。で、のび太に呼ばれるまでジャイアンは仰向けで寝ていて四次元階段を降りる途中でホタルは尻ポケットから出てきた。太めのジャイアンが仰向けで寝ていたら尻ポケットに入っているホタルはつぶれてしまうはずなんだよな。

少年・少女から大人へ

最後に武田鉄矢さんの名曲『少年期』について。映画の中ではなぜかモブキャラが歌っています。

この曲は大人になることへの不安と期待が入り混じっていて素晴らしいです。少年・少女が大人に至るという点では、映画のエンディングで流れたゴダイゴの『銀河鉄道999』と同じにおいがします。

リトルスターウォーズは冷戦感がにじみ出るなど子ども向けの映画にしては暗いです。しかし、『少年期』はそんな暗い雰囲気の中でも希望を忘れず前に向かっていく姿とマッチしていました。

ロコロコの存在(とくに三ツ矢さんのコミカルな声)にしても暗い雰囲気の中でうまく雰囲気を盛り立てていました。

三ツ矢さんは海底鬼岩城ではバギーを、鉄人兵団ではミクロスを担当していたように、コミカルな演技もできるスゴイ人。『タッチ』の上杉達也と同じ人とは思えない。

まとめ

本作のドラえもんの言葉に「永久に効く薬がどこにあるんだ」というのがありました。

これはスモールライトやチーターローションの効力がいつかは切れると同時に、少年・少女もいつかは大人になることを示唆していると思いました。

つまり、のび太たちが少年・少女としてドラえもんとともにいられる時期は永遠ではないということです。

リトルスターウォーズは大人視点で考察すると粗がかなりありますが、子どものような純粋な視点で見ると大人でも十分に楽しめますよ。

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