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『のび太とアニマル惑星』の感想と考察【映画版ドラえもん】

2020年4月25日

今回、考察と感想の対象として取り上げるドラえもんの大長編は『のび太とアニマル惑星』。

そう、惑星と書いて「プラネット」と読ませる映画です。

このような読ませ方は宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)やブリキの迷宮(ラビリンス)、名探偵コナンの映画と同じですね。

「騎士」と書いて「ナイト」と読ませる類の名前が日本人に増えてきているのは、それらと関連があるようにも感じられます。

アニマル惑星の感想と考察

それは置いといて、本作はドラえもん映画にしては神秘的というか怖い雰囲気が随所に漂っています。音楽やデカい月も怖さを引き立てています。

チッポの明るさやゴリ郎パパの愉快さは、その怖さを完全に打ち消すにはいたっていません。

動物型人間だらけの世界はメルヘンなように見えて実は怖いのでしょうか。それとも真に怖いのはニムゲ(人間)でしょうか。

本来、メルヘンとはおとぎ話や童話を意味します。でも、おとぎ話や童話はゆるい世界に見えて実はかなり怖いというパターンが多いです。

本当のおとぎ話や童話は残酷すぎますから、子どもに見せるメディアでは穏やかに改変しているのでしょう。

光の階段にワクワク

さて、この作品で私が好きなのは「光の階段」です。

人間に迫害されていた動物たちが神様(科学者)に導かれて別の惑星に移動させられて助かるという話は空想として魅力的だからです。

しかも、それはしずかによって科学者による人工的な移動装置の仕業だと推理され、偶然にも地球と結びついたという指摘には感動しました。

光の階段はチッポたちの先祖を助けたことに加えて、今回、地球につながったことで2度も動物たちを救ったことなります。

雑種を嫌う世界

アニマル惑星は異種交配なき純血を大事にする世界だと思われます。

本来、動物たちが人間っぽく進化して何百年も経てば、交雑種が生まれる方が自然なはず。

しかし、アニマル惑星の世界は、犬族、ゴリラ族、タヌキ族、ライオン族などがおり、雑種が見られないからです。

たとえば犬族の中ではビーグルとプードルの交配はあるんだろうけど、犬とライオンみたいな異種交配がないんだよな。まあ生物学的にタヌキは犬とかなり近いんだけど。

怖さの根源はメルヘンかニムゲか

それから嫌でも目につくのがニムゲの存在です。コックローチ団というネーミングや組織の体質は小物っぽいものでしたが、インパクトは強いものでした。

とくにジャイアンは実際に迫害されたわけでもないのに影を感じただけでひどく怖がっていました。

ニムゲは全身が防護服に覆われながらも目の付近はサングラスみたいになっている点、あと光の階段があった森林の雰囲気が怖さを増幅させているのでしょう。

もし、のび太ではなく怖がりのジャイアンが赤い星に乗り込んでいたら果たしてロミちゃんを取り戻せたでしょうか。

ジャイアンは勇ましいように見えて宇宙開拓史や大魔境では意外と臆病な面も見せていますから、それは難しいように思います。

この点、のび太はよくも悪くも鈍感。その鈍さは今回は役に立った。

まとめ

最後はタイムパトロールが解決するという展開がちょっと物足りなかったですが、概ねよい感じにまとまっている作品でした。

この映画で気になったワードはツキの月の原料であるゴツゴーシュンギクです。

私が子どものころは何のこっちゃと思っていましたが、成長して謎が解けました。あれはF先生がドラえもんのご都合主義を自虐風に表現したものだと。

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